オプション取引

オプション取引

オプション取引(略してオプションとも呼ばれる)とは、デリバティブの一種であり、

ある原資産について、あらかじめ決められた将来の一定の日又は期間において、一定のレート又は

価格(行使レート、行使価格)で取引する権利を売買する取引である。


オプションとはある目的物(原資産という)を、一定期間内に特定の価格で買い付ける

(又は売り付ける)権利をいう。原資産を買う権利についてのオプションを「コール」、

売る権利についてのオプションを「プット」と呼ぶ。原資産が株式であれば株式オプション、

金利であれば金利オプション、通貨であれば通貨オプションという。

オプション取引とは、このオプションという権利を売り・買いする取引のことを指す。

オプションを取得する買手はオプション料(プレミアム)を売手に支払い権利を収得する。

この場合、利益は無限に発生する可能性がある一方、リスク(損失)は常に限定されている。

また、オプションを供与する売手はオプション料(プレミアム)を買手から最初に受け取ることになる。

この場合、利益は受け取ったオプション料(プレミアム)に限定される一方で、リスク(損失)

は無限に発生する可能性がある。

オプションの買い手が、売り手に支払うオプションの取得対価は、「プレミアム」と呼ばれる。


プレミアムは、オプションを現時点で行使した場合の利益(本源的価値)と、現時点から

将来の権利行使日までの利益に対する、期待可能性(時間的価値)の和で表される。


プレミアム = 本源的価値 + 時間的価値

プレミアムの価格設定のために用いられるのが、オプション評価モデルであり、1973年に発表された

「ブラック-ショールズ方程式」などがある。

オプションを有する者は、権利行使日に行使レートが市場レートよりも有利な状態である

「イン・ザ・マネー」(ITM)ならば権利を行使し、市場レートよりも不利な状態である

「アウト・オブ・ザ・マネー」(OTM)ならば権利を放棄し市場レートで取引を行うことができる。

行使レートと市場レートが等しい状態は「アット・ザ・マネー」(ATM)と呼ばれる。



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